畳の豆知識・Q&A
畳のサイズは地域によって違うと聞きましたが。
畳には関東間サイズと京間サイズの主に2種類あり、その中間に中京間サイズもありますが、現在の畳の材料は関東間か京間のどちらかに合わせて作られています。
それとよく耳にするのが団地サイズの畳ですが、畳には団地サイズの基準はありません。あくまでも関東間サイズで関東間の基準から小さく製作しているだけです。
団地サイズというのは戸建住宅より団地の畳は部屋が小さいことから団地サイズの畳という言葉が生まれたようです。
・関東間 丈176センチ×幅88センチ
・京間 丈191センチ×幅95.5センチ
・中京間 丈182センチ×幅91センチ
これらの基準寸法から部屋に合わせて畳を大きく製作したり小さくしたりします。
お部屋に敷き詰められた畳には同じサイズの畳はありません。
一枚一枚全てサイズが違います。
畳の効能(人工素材の畳の効能)
● 畳表
化学的に作られたものなので、変色はほとんどしません。しかも、色のバリエーションも豊富で選ぶことができます。それと、天然イ草と比べ耐久性が高いです。
しかし、天然イ草のような香りはなく、自然製品の良さを得たい方はイ草畳表を選ばれることになります。
人工素材の畳表はまだまだ使用量としては少ないです。
● 畳床
インシュレーションボードやポリスチレンフォームで構成された畳の芯材でワラを使用していないのが化学床です。
ワラ床のような天然素材としての良さはありませんが、虫がつきにくく化学的に作られたものなので仕上がりがまっ平らになっています。
化学床の耐久性は20年くらいです。
畳の効能(天然素材の畳の効能)
● 畳表
畳表の原料であるイ草は植物であり、それを織機にかけて畳製品として仕上げられてます。
その天然素材の畳表には有害物質を吸着することがわかっています。
新品にしたときの独特ないい香りや肌触りは天然植物であるからこそといえます。
● 畳床
稲ワラを積み重ねたものを圧縮して縫いつけたものがワラの畳床です。
室内の湿度の調節機能、踏んだときの弾力性、断熱効果などの優れた効能があります。
ワラの畳床は普通の使い方をしていれば30年は持つと思われます。
畳業界ではワラ床よりも下記に記述する化学床のほうが圧倒的に使用量が多くなってきました。その理由は化学床のほうが仕入れ価格が安い、ワラ床よりも軽いため作業が楽、化学床のほうが技術的を要さないという点と虫がつきにくいことが挙げられます。
ワラ床の欠点としては天然素材であるがゆえに虫が入り込みやすいということです。
しかし、以前とは違い現在ではワラの畳床は製作段階で乾燥処理をされているため新畳の状態から虫が存在していることはありません。
逆を返せば人が住みやすいからこそ虫もよって来やすい場所だといえます。
畳にはどのような効能がありますか?
畳の効能といっても、現在の畳はさまざまな素材で構成されておりその使用している素材によって現れる効果も違うということができます。
昔から使われているのが、畳床がワラ床・畳表が天然イ草です。
それが近年になって人工素材の畳が数多く使われるようになってきました。その両パターンを説明する必要があるかと思います。
畳の材料を教えてください。
畳に使用する材料は主に畳床、畳表、畳縁で畳を購入しようとするときに選ぶのはこの3種類となります。
他に縫い糸、縁下紙、などが使われて畳製品が仕上がっています。
● 畳床
畳の土台となる部分でお部屋に敷かれているときには見えない箇所です。
読み方は「たたみどこ」で省略して床「とこ」ともいいます。
種類はワラ床、化学床がありそれぞれに特徴があります。
● 畳表
表面に見えてるゴザを畳表といいます。
畳表の素材はイ草という植物で国産では主に熊本で栽培されています。
近年はイ草ではない人工素材の畳表も作られるようになってきました。
● 畳縁
畳の端に帯のようについているものが畳縁です。
読み方は「たたみべり」が正式です。
素材は綿やナイロンが主になっており、柄のある畳縁や無地の畳縁など1000種類以上あります。
一級技能士とはどんな資格?
畳の技能士資格には一級技能士と二級技能士があります。
一級技能士のほうがより高度な技術力を要求され、その試験に合格した者だけが一級技能士を名乗ることができます。
一級技能士や二級技能士の資格者がいなくても畳店を経営することはできます。
畳技能士資格にそれ以外のものはありません。
なので、一級技能士を名乗る人物がその店にいて、作業をしてくれるというのは一定の安心感があるといえるでしょう。
一級技能士も二級技能士も両方とも国家資格です。
畳の価格の見方を教えてください。
同じ価格で比べても、畳店によってそれぞれ扱う素材品質は大きく異なります。
【考察1】
例えばA畳店の畳表替え13000円とB畳店の畳表替え13000円という表示価格があったとします。価格が同じだからといって同ランクの素材品質であるとは限らないのです。B畳店の13000円はA畳店の10000円程度の品質かもしれません。
【考察2】
C畳店は18000円のものを15000円に値引きすると言ったとします。
しかし、C畳店は価格表の表示をしておらず、本当に元値が18000円の品質であるかは、これでは判断つきません。
最初から15000円の素材なのに、18000円から15000円に値引きすると言うことが可能になってしまうからです。というより、その可能性が高いです。
では、どうやって見抜けば良いのでしょう?
それは、畳店が価格表をしっかり表示しているかどうかで判断することができます。
畳表替えだけで6種類くらいから多ければ10種類提示してあるかどうかです。
価格表を提示しているということは、同業者からもチェックされるので提示価格からギリギリの設定になっていることが多いのです。
価格表があり、お見積もり時に実際にその数種類の現物見本を目の前にしていれば畳店側は逃げ場がないので正直に商売するしかないのです。
畳の激安広告を見かけます。
激安広告には注意が必要
このことに関しては多くの畳店ホームページで指摘されていますのでご存知の方も多いかと思われます。
畳替え価格で2000円から3000円程度の価格を記載しているものを見かけます。しかし激安価格で集客を行っている業者はその安い価格のみの表記で価格一覧表は出していません。つまりお見積り段階で価格を吊り上げ結局通常よりも割高な契約になってしまうことがほとんどのようです。
畳店を選ぶにはそのお店の在庫している価格帯を全て表記している価格表のある畳業者を選ぶほうがよいかと思います。その価格表の中から高品質な畳がご希望であれば上位の価格からお選びいただくことになり、また一般によく使われるクラスの畳をご希望であればその価格からお選びいただくことができることになります。
畳店を選ぶコツ:技術力について
畳店を選ぶコツはありますか?
畳替えで畳店選びをする時の三大要素として
素材・仕上がり具合(技術力)・価格の三点が主に挙げられます。
この三点を総合的に考えて業者を決めないと後悔することにもなりかねません。
安い価格のみで飛びついてしまうと、作業員の技術レベルが低く出来映えに不満が残ったり、品質が低クラスだったりします。
素材・技術力・価格の三点をセットにお決めになれば良いかと思います。